2017年11月07日

報告 プレンティアの森

  • 皆様こんにちは。少々遅くなってしまいましたが、森の中でのコンサートの報告記事を書かせていただきます。

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    朝8時台の集合時間に間に合うように早めに家を出発し、集合場所である公園に到着しました。

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    辺りは紅葉が始まっており、紅葉の美しさに囲まれながら、会場に向けて出発でした。

    さて、主催者の「NPOプレンティアの森」さんは、かつて森だった場所を本来あるべき森の姿へ還そうと努力されている方々です。開発によって森に入り、その土地を材木をとるための畑へと作り変えた人々は、それが商売として成り立たなくなってくると畑を放置してしまいました。畑になった土地は人の手による管理が成されなければその形を維持することさえできません。次第に生き物たちの種類は減り、人類が植えたまま収穫されなかった木々たちが崩壊したバランスの中に立ち尽くしているという状況なのだそうです。
    そんなお話をたくさん聞かせていただき、この活動への代表の思いもたくさん聞かせていただき、プレンティアの森テーマソングである「Power to the Forest」が完成したのでした。

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    森の入り口には草花も豊富で、こんな実も見つけました。秋をたくさん感じます。そしていざ森へ・・・。
「Power to the Forest」はプレンティアの森の合言葉にもなっているフレーズで、森の入り口には大きな横断幕が掲げられています。

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ここからは山道。キーボードをはじめとする大型の荷物は、プレンティアの森の屈強な方々によって運んでいただきました。なんと心強い。僕はヘルメットを着けてオカリナリュックと白杖のみで移動。
もとより帽子の類は音の方向が分かりにくくなるので好きではありません。でもこのヘルメットというもの、ちゃんと合うように調整してつけると音の方向性への影響が帽子よりずっと少ないことを初めて学びました。

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3つ目くらいの瀬音ポイントで、なんと彼岸花がポツンと咲いているのを(りょうこさんが)発見しました。ちょっとくたびれていたものの、なにかとてもものすごい空気感を感じました。

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瀬音の方を撮影したのにこの存在感です。そしていよいよプレンティアの森本部に到着。

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背の高い木々が無数に並んでいます。この木々の壁の手前が本部。元々は本部の空間も、こんな感じだったのでしょうか。
昼間でも真っ暗に見えるこの木々たちは年中葉を落とさない種類のようです。ですから地面には年間通して光が到達することが本当に少ないそうです。光がなければ植物は光合成ができないから、下の方には新たな息吹が育ってこない。元々は木こりが入って木を間引くような感じで収穫していったのでしょうね・・・。

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プレンティアの森の皆様が行うのは「施業」と言われ、これは効率を求める作業とは違う意味。森に対して施しをして恵みの恩恵を受けるという思いがこもっているのだとか。

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工程としてはまず光を取り込むために背の高い木々を間引く形で伐採してゆく。続けて雨水の恵みをしっかり留めておけるように、切った木々を使って施肥ダムというものをこしらえる。土に豊かな菌類が過ごせる状況になったところで、初めて植樹という流れになっているようです。

上の写真の煙は、炊事班の方々がお食事の準備をされている様子です。

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真っ暗な森の中心に立っていては、この写真は撮れません。木々を間引いてできた森の広場からだから、木々の壁の写真が撮れるのですよね。

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広場正面には、念押しのように「Power to the Forest」の横断幕があります。

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我々はいつもは横断幕のところで演奏させていただいていましたが、今回は前回の反省点から皆様のいらっしゃる中央に陣取らせていただきました。オカリナは完全生音。しゃべり声が小さいので、マイクはそのために使わせていただきました。

オカリナ演奏セットもケース内完結できるように工夫しました。左は持ち替えよう置台スペース。はっきり言って全然足りません。何せ一曲で5本くらいというのもあるので、本当に素早い持ち替えが必要なものだけ置台スペースを利用するという感じですね。昔オルゴールで指輪をしまう小箱みたいなのがあったじゃないですか?あんな感じで山型にしてみたのです。オカリナの場所が落ち着いて結構良い感じでした。

準備をしていたら子供が接近。オカリナに興味を持ってくれていたようなので、これまた前回の反省から持ってきていたプラオカリナを使って体験。
中にはお菓子をくれる子供もいて、自然に人と関わっていける子供たちへ(何故か)尊敬のまなざしを向けてしまう僕でした。

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演奏が始まった直後、ちょっと小雨が降ってきました。少々焦りましたが何とか通り過ぎてくれて、そのまま演奏続行。
目の前でとても熱く盛り上げてくださった参加者の方々に支えられ、これまで以上に盛り上げていただくことができました。タタンタンももちろんやり、ラストはテーマソング「Power to the Forest」をみんなで・・・。と言ってもこの曲は非常に難しい曲(笑)
それでもポイントを決めて何とか皆様一緒に盛り上がってくださいました。何がってやっぱりこの完成させようという皆様の意気込みが最高!我々支えられていると感じます。

さて、上の写真は植樹用のヤマグリの苗木だそうです。実は僕、初めてこの日に植樹を体験させていただくことができました。

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先ほどのと同じもの。植樹後の写真です。この苗は水をもらってすくすくと育ってきた苗。いわばペットのように愛でられながら育ってきたもの。それがこの日を境に突如普段は人の入ってこない森の中に他の植物たちと共存してゆくことになるのです。寮生活をしていた自分は、小学生の頃の気持ちを思い出しながら植えていました。

そしてここに来るまでは毎日水をもらっていたこの木は、これからはその恩恵がなくなることになる。上の写真の葉っぱの量では、これから受ける水の量では足りなさ過ぎて生きてゆけないのだそうです。つまりこの日まで「私は毎日水をもらえることが普通」だと思って体をそれに合うように成長させてきたというのですね。だからこれからの水の量に合うように葉っぱをむしり取るように言われました。
少し痛そうだなと思いながらも、そのせいで生きられなくしてしまってはいけないと心を鬼にして・・・。代表がおっしゃるには、それでこの苗木は冬の接近を感じてちゃんと冬支度に入るのだそうです。

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りょうこさんの植樹したものはこちら。

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贅沢にも「Power to the Forest」の横断幕の柱の横におります。

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水を上げると生き生きと葉を茂らせる植物。元気になってよかったね・・・。それさえも人が妄想した勝手な理想であるということを、思い知らされるのです。葉が茂れば元気で植物は幸せ(人の思う幸せ)、もしかしたら仕事量が急増して植物の内部では休まる時がなくなってしまうだけなのかもしれませんね。作業と施業の違いの話と、何か被るものを思いました。

えっもしかしてこれは植物だけの問題ではないんじゃないか?知らず知らずのうちに、僕ら人間は「どうなると幸せか」という肝心なことまで考えることを人任せにしてしまっていませんか?

僕は音楽家として作業をしたいの?施業をしたいの?

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いろいろなことを感じられる、森でのひと時でした。
森にいると、風がささやくという言葉の意味が分かります。本当に風の動きが音で判断できるのです。人の感覚のレベルを最大限にまで引き上げてくれる。まあその感覚を街に持ち帰るとうるさくて耐えられないから、人はあえて感度を落としてしまうのでしょうけど。だからこそたまにはこうして感度を生まれたときの状態にリセットしてあげること、大切なんだろうなって思うのでした。

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うーん、今回は話題が止まりませんね。さて、山から戻ってくると暑い!まだ15時にもなっていないということに、驚きました。背の高い木々の壁は、本当に日を遮っている。16時近くかと思うほど、壁の中は薄暗くなっていたのでした。

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今回のただいまのオカリナ(ふケーナ)は合計10本。どれも活躍してくれました。

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ちょっと森に見立てた切り株から、ツクモンたちに報告会議です(笑)

本当に、いつも貴重な体験をさせていただいています。こういった体験ができる機会、どんどん増えていってほしいです。
司会の方が「森に何度も足を運んでくだされば、この土地が捨てられた畑としての姿から真の森の姿に蘇ってゆく様子を実感していただけます」とおっしゃっていました。初めてでは簡単には歌えないテーマソングも、何度も通って歌っていただけるうちに、きっと皆様の持ち歌となってくれると信じています。高い山ほど登ったら喜びも大きい。そんな気持ちで「Power to the Forest」をこれからもよろしくお願いします。

今回も自分の演奏の根源にも関わりそうないろんなことを考えさせていただき、感謝でいっぱいです。主催のプレンティアの森様、そして参加者の皆様、ありがとうございました。施業お疲れさまでした。
posted by えんじろう at 10:04| Comment(0) | LIVE Report | 更新情報をチェックする
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