今日は生徒さんのオカリナ購入に付き添うというレッスンをして参りました。
オカリナを購入するに当たり情報統制をかける!
それがえんじろう的オカリナ購入の手引なのです(えったんに嫌がらせに聞こえますか?)
とんでもない。
僕はオカリナに対して主観だけで向かい合って購入してほしいと思っています。
主観を磨くためのレッスンは僕の責務。
それの主観を大いに使って「自分だけの1本」を見つけてほしいと思っているんです。
だから値段やモデル名や広告の文言はすべてがノイズ(主観に対する雑音でしかない)なのです。
午後に電車に乗ってこられる生徒さんと待ち合わせして、
せっかく「オカリナフェア」期間中のヤマハですからじっくりと比べさせてもらいました。
さすがに出ているもの全部とは行かず、
それでも各メーカーの代表オカリナを1本ずつ出してもらって試奏室にこもらせてもらいました。
そしてひとりの生徒に奇跡は起こったのです・・・。
ひとりの生徒はまだ音程が安定していない中、
気の毒なことにオカリナが割れてしまったのです。
そんなわけで急遽の必要に迫られての購入。
なのでとにかく体とのフィット感を何よりも重視してのオカリナ選びでした。
やはりそれまで使っていたメーカーに吸い寄せられるように流れてゆきましたが、
その中でも軽くて小柄なものに行き着きました。
僕は音程の合っている違っているかと、
どちらの方がすぐ音程が安定したかという確認だけ。
お勧めなんてとんでもないですが、
「こちらが合っていたね」という声かけすら控えています。
そして自力でどうにか1本に決めました。
最後にその音域チェックをして、
全体がきれいに出せるかだけ確認しました。
購入の際の晴れやかな雰囲気が、
見ていて僕も気持ちが良いです。
そしてもうひと方が、
広告の宣伝文句が先に目に入ってしまっていたようでちょっと困りました。
とにかくそのことから目をそらすように誘導して、
値段ももちろんですがメーカー名なども伏せました。
まさに情報統制です(意地が悪いと言われそう)
そしてそれまで使っているオカリナと性格の異なるものを4本自力で選び出しました。
そこからだいぶ迷っておいででしたが、
ついに最後の1本にまで絞ることができました。
ほぼ決まったという時点で「これが宣伝文句が気になっていたオカリナですよ」と種明かしをするつもりでしたが、
なんと僕が勘違い・・・。
生徒さんが選びぬいたその1本こそが、
事前に生徒さんが発見していた謳い文句のオカリナだったのです。
僕の勘違いすらぶち抜いて、
引かれた謳い文句のオカリナにたどり着いた。
しかも情報無しで不着心地や持ちやすさで選んだ結果がそこだったという事実。
もうなんとも言えない奇跡の出来事でした。
生徒さんも非常に喜んでおられて、
それをみてこっちまで顔が緩む(いやほころぶ)気持ちでした。
うれしいですね。
オカリナとの出会いの思い出は、
そのオカリナに今後どう向き合うかという大切な瞬間です。
だからこそ時間をかけて悩み抜いてほしい。
そうするとこんなに嬉しいことが待っていたりします。
皆さんもオカリナ選びにはぜひ、
胸弾ませて心ゆくまで悩んで下さいね。
悩んだ時間はそのまま思い出の深さとなることでしょう。
ヤマハ浜松店の「オカリナフェア」は16日までとなっています。
どうぞ「素敵なオカリナライフ」をお過ごし下さい。
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